【1学期終業式】
7月17日(金) 1学期終業式が行われました。
終業式では、校長をはじめ、各担当教員から夏季休業中の生活や安全について話があり、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。
夏季休業に入りますが、健康や安全に気を付け、有意義な夏休みを過ごし、2学期に元気な姿で会えることを楽しみにしています。
以下、校長講話
皆さん、おはようございます。
早いもので1学期登校するのも今日までです。
昨日の表彰式・壮行会では多くの生徒の皆さんが頑張っている様子が伝わりました。
1学期振り返り、うまくいったこと、いかなかったこと、もう一度整理して2学期以降に活かせるようにしてください。
3年生の皆さんは卒業後の進路を決めなければなりません。
より良い進路が実現できるよう頑張ってください。
今日は2つお話をします。
1つ目ですが、アメリカの大リーグ、マリナーズで活躍されたイチロー氏の言葉を紹介します。
イチロー氏は多くの言葉を残していますが、その中でイチロー氏が、甲子園の出場を志す高校生へ向けた言葉について紹介します。
指導する側が厳しくできないのが時代の流れ、酷だけれど…自分たちで厳しくするしかない。
高校生で自分自身を厳しく導くのは難しい、導いてくれる人がいないと楽な方に流れてしまう。
自分に甘えが出て結局苦労するのは自分である。
厳しくできる人間と自分に甘い人間、どんどん差が出てくる。
厳しくできる人間はどんどん求めていくので、うまくなったり強くなったりする。
求めてくる人に対しては厳しさを求められる側もそれはできる。
でも、求めてくれなかったら厳しくできない。
自分を甘やかすことはいくらでも今はできてします。
そうなってほしくない。
いずれ苦しむ日が来る。
できるだけ自分を律して厳しくする。
高校生とはいえ、自らを追い込み挫折を味わって強くなってほしい。
「指導する側が厳しく指導することができない」、これは一見、優しさのようにも聞こえますが、その裏側は自己責任です。
また、これは、本当の優しさではありません。
だから厳しくできない時代だからこそ厳しさを求める人間になってください。
今の話から、これからの社会を悲観的にとらえる人がいるかもしれません。
しかし、私は、社会はよくなっていると思います。
多様性の尊重や様々な配慮に対する考え方はずいぶん進んできたと感じます。
私が子供の頃はポイ捨てがあたり前で町はゴミであふれていました。
公害も社会問題で健康被害もありました。
プライバシーに関する意識も低かったです。
その都度問題として、解決しながら現在の社会となっています。
どこかでこのことに気づく時期がくると思います。
学校は、以前より自主性を尊重し、厳しい指導する場面は少なくなってきました。
実習のレポートなども以前より簡略化され提出しやすくなっています。
もちろん危険を伴う実習などでは厳しく指導することもありますが、以前より柔軟な指導になってきました。
だから、このような時代だからこそ、「厳しい指導を求める人」になってください。
厳しくできる人間、自分に甘い人間、その選択は皆さん自身に任されています。
今の自分を超えるのは自分を律することができる人だけです。
イチロー氏の言葉を聞いてハッとさせられる思いがしました。
自分を甘やかす理由はいくらでもできます。
これから進むべき道の正解を知っているのは自分だけです。
2つ目のお話をします。
1つ目の話とつながることがありますが、多様性と寛容についてです。
人間は知性を持っていますが、もちろん生物です。
人類は多様性を受け入れることよって、現在まで生き延びることができました。
生物も様々な環境の中でも生き延びることができたのは、それぞれの環境に適応するための遺伝子がつながってきたからです。
例えば、特定の病気に強い遺伝子を取り込むことにより、その病気に強くなります。
しかし、他の病気にかかった時、生き延びることが厳しくなります。
だから、多様な遺伝子を取り入れることによって、種を維持することができるようになります。
私たちは知的に活動する生物です。
文化や文明の中で、特定の考え方が強く影響することがあります。
その時、置き去りにされてしまいがちになるのは、マイノリティ、いわゆる少数派の存在です。
私たちの一定の価値観や考え方が、先入観となり、時には正しい判断できないことがあります。
例えば凄腕刑事というだけで男性をイメージしてしまいます。
先入観や固定的な観念が柔軟な発想を阻害することもあります。
私たちは、このような先入観や偏見などをなくし、共に生きやすい社会を創造することが大切であると思います。
その時、重要となることは寛容性です。
残念なことに世界では不寛容な動きにあります。
相手の考え方が気に入らないと言って、暴力に及ぶこともあります。
私は暴力は恐怖による心の支配であると考えます。
当然、それぞれの立場や考え方が違えば対立することがあります。
その時は話し合い、相手の立場や考え方を認めた上で、許せる勇気を持つことです。
21世紀のキーワードは、多様性の理解と寛容な社会であると考えます。
日本の国民性は、強い主張はしませんが、寛容さが文化の中に比較的根付いていると考えます。
それは宗教であったり習慣であったり。
その意味でも国際社会の中で、日本の果たす役割は大きいと考えます。
生徒会は皆さんの自治的な組織です。
生徒会の皆さんは、皆さんの代表者です。
皆さん自身でより良い学校にしましょう。
時代や社会が変われば、学校文化も変わります。
変わることは決して悪いことではありません。
学校を良くしたと思えは、皆さん自身で考え行動しましょう。
皆さん一人ひとりは世界から見れば、確かに小さい。一人の小さな意見が共感してくれる仲間があつまれば大きく広がります。
社会をより良くしたいと立ち上がれば、世界を変えることもできます。
皆さんは、その可能性のある大切な存在です。
最後に1点お話しします。
皆さんの中で、友人関係、家族や進路、学業、など、様々な悩みがある人のいると思います。
人間はそんなに強くありません。
辛かったら、身近な人や先生に相談してください。
言葉にすることにより気持ちが楽になります。
皆さん、夏休みの間、健康で元気で、9月に学校で会えることを楽しみに待っています。
私からの話は以上です。