PTA・後援会トピックス

【研修報告】第70回 関東地区高等学校PTA連合会大会 千葉大会

 令和6年7月23日(火)・24日(水)の2日間にわたり開催されました第70回 関東地区高等学校PTA連合会大会 千葉大会に、下方PTA会長、唐澤PTA監事、加藤後援会副会長、清水後援会副会長、山本教頭の5名が参加して参りました。

  第1日目の全体会は、幕張メッセ国際会議場において、千葉県立幕張総合高等学校 シンフォニックオーケストラ部、NPO法人 柏おやじダンサーズによるアトラクションに始まり、開会式、表彰式、大会宣言文採択、記念講演が行われました。
 記念講演は、一般社団法人 スクールポリス 理事 佐々木成三 氏よる「高校生の問題行動」を聴講いたしました。講師の佐々木氏は、埼玉県警に勤務されたうちの10年間を埼玉県警察本部刑事部捜査第一課でデジタル捜査班の班長としてデジタル機器の解析を担当し、数多くの実績を挙げました。
 刑事は天職だと思っていた佐々木氏ですが、事件の捜査でデジタル解析のみならず、容疑者の生育状況や家庭環境まで細かく調べていく中で、「この人に情報モラルがあれば…、周りに指摘できる人間がいれば…、犯罪に巻き込まれなかったのではないか。私の経験を周りに伝えていくことで、犯罪を無くすことは出来なくても減らすことは出来るのではないか。事件を取り締まるのではなく、犯罪を生まない環境を作りたい。」との思いから埼玉県警を退職し、現在は学生を犯罪リスクから守ることを目的に設立された「一般社団法人スクールポリス」の理事を務め、学校や企業での講演やテレビのコメンテーターなどで幅広くご活躍されています。
 親世代が子供の頃は、情報は新聞やテレビから入って来ていました。現代は根拠のない情報を子供が自分で入手出来てしまう時代。アナログを生きた親世代は情報の取捨選択ができる知識と経験がありますが、子供はその選択をする知識がないままスマホを手にしてしまっています。SNSの「いいね」をもらいたい為に投稿した動画が炎上してしまうのも、どうなるかを予想できないと言う想像力の欠如が問題です。
 交通ルールは親が子供に教えて自然と身に付いていたもので、情報モラルも学校だけではなく、スマホを与えた親も一緒に教えていかなくてはなりません。
 SNSでは、会話を省略することによる受け取り方の違い、考え方の違い、間違った情報を信じてしまう「ミスコミュニケーション」と言うすれ違いが生じます。ミスコミュニケーションは無くさないといけないものではなく、日常的にあって当たり前と捉え、自分自身がそれに気付いて受け入れ、修正する経験を積み重ねていくことが必要と仰っていました。
 佐々木氏は会場のPTA会員に対していくつか簡単な問題(人の心理を見抜いた問題)を出されましたが、アナログを生きた親世代でも簡単に騙される結果となりました。
 「刑事力(でかりょく)=直観力(よく観察して考える力)がとても重要」と結びました。
・ネットの情報に流されない
・「自分は知っている」という認識を疑う
・偏見・先入観をなくす
 簡単に繋がれてしまう時代だからこそ、日ごろから意識して刑事力を身に付けていくことが大切で、今回の公演で得た知識・情報を子に伝える事が、親としての情報モラル教育だと感じました。